オーケー、じゃあもう一度だけ説明しよう。ぼくは123sheer。最弱無敗の神装機竜を見た時から今まで3年間、この世にたったひとりのアイリ・アーカディアアイコンだ。あとは知ってるだろ？今期アニメを見て、大勢の女の子でブヒった。
— しあ (@123sheer) 2019年8月31日
前回までの『24』はーーー
The Last of Usの新作がやりたくてPS4を買ったら直後に発売延期になった。
しかたないので代わりにスパイダーマンのゲームを買いました。
まだ4割ぐらいしか進んでないけどなかなか面白いです。
ニューヨークの摩天楼をビュンビュン飛び回ったり壁をよじ登ったり天井からぶら下がったり街のあちこちで起こってる犯罪を解決したり悪党を糸で吊るし上げたり身近な知り合いに裏切られたり映画とまったく同じことができるのが楽しい。
そんな親愛なる隣人スパイダーマンの映画ですが、これまでにけっこうな本数が作られています。
面白いやつもあればそうでもないやつもあるので、今回はそれぞれの作品を振り返ってみたいと思います。
サム・ライミ版
スプラッター映画『死霊のはらわた』でデビューしたサム・ライミ監督による初のスパイダーマン実写化映画。
主人公ピーター・パーカー役にトビー・マグワイア、全然好きになれないお騒がせヒロインMJ役にキルスティン・ダンスト。
サム・ライミ版スパイダーマンの特徴は一言で言えばシリアス。コメディ要素はほとんどなく、挫折・裏切り、嫉妬・復讐・三角関係などとにかくやたらにドロドロしてる。
だいたい全部MJのせいなんだけど。
『スパイダーマン』
記念すべき第一作目。遺伝子実験のクモに噛まれた高校生ピーターが特別な力に目覚め、葛藤しながらもヒーローになっていく……というオリジンを丁寧に描いており、入門編としてもちょうどいい作品。
さすがに今見るとCG映像に若干の古臭さは感じるものの、ヒーローとして生きることへのジレンマを乗り越えて成長するピーターの姿が見どころ。
スパイダーマンに立ちはだかるヴィラン・グリーンゴブリンを演じるウィレム・デフォーも良い。この時はまだこのシリーズ最大の障壁がMJであることをピーターも視聴者も知らない。
『スパイダーマン２』
サム・ライミ三部作の中でも特に評価の高い二作目。
ピーター・パーカーとしての生活とスパイダーマンとしての生活のあいだで揺れ動く主人公の葛藤を切り込んで描いており、見応えのあるドラマとなっている。
ただヴィランの誕生、親友ハリーとの軋轢、MJとのすれ違いなど全体的なストーリーラインがほぼ『１』の焼き直しなところはちょっと問題。
それでも市民に愛されるスパイダーマンの姿もちゃんと描いていて、やっぱり電車の名シーンはグッとくる。
このあたりからMJにかなりイライラしはじめます。
『スパイダーマン３』
三部作の完結編。同時にMJのウザさもピークに到達。
なんの説明もなく空から降ってきた地球外生命体に取り憑かれたピーターが黒いスパイダーマンになって粋がりはじめる。
前二作から趣向を変えてきたのはいいものの、全体的に詰め込みすぎで話がゴチャゴチャ。その上ヴィランも三人ぐらい出てきて全然収拾が付いていない。
ただバトルシーンに関して言えば今までのシリーズの中では一番見所があって楽しめる。
批判も多い作品だけど個人的にはそんなに嫌いじゃない。
この『３』をもってサム・ライミ版は終了となりました。
MJにさえ目を瞑れば三作とも十分楽しめる作品です。
ちなみにサム・ライミは次のドクター・ストレンジの新作を監督することが決定してるらしいのでそちらも期待。
マーク・ウェブ版
サム・ライミ版からキャストも世界観も一新したリブート作品。
ピーター・パーカー役はアンドリュー・ガーフィールド、ヒロインのグウェン役には『ラ・ラ・ランド』でオスカーを受賞したエマ・ストーン。
スパイダーマンのスーツには原作に忠実なウェブ・シューターが搭載され、ピーターも前作のナードっぽいキャラから一転して爽やかイケメンとなった。
サム・ライミ版と比べると比較的明るい雰囲気となっており、映像面のクオリティもアップしている。
『アメイジング・スパイダーマン』
サム・ライミ版の一作目と同様、クモに噛まれて超人的な能力に目覚めるというスパイダーマン誕生の物語が描かれる。
軽口を叩きながら戦うというスパイダーマンおなじみのスタイルも見ることができ、なによりヒロインがウザくないというだけで好感が持てる。
ヴィランがイマイチ魅力に欠けるというのが難点ではあるが、アクションもかっこいいし全体的にそんなに悪くない。
『アメイジング・スパイダーマン２』
詰め込みすぎなストーリーと衝撃的なクライマックスで物議を醸した『アメイジング』シリーズ二作目にして最終作。
登場人物の行動や展開などに納得のいかない部分が多く、個人的にもちょっと「うーん」って感じる場面が多かった。
前作同様ヴィランにも魅力がない。本作では『スパイダーマン３』並に大量のヴィランが登場するんだけど、そのどれもに興味を惹かれなかった。
次回作を見据えたサブプロットも盛り込まれており、なんだかとっちらかった印象。キャストやアクションは良い感じなんだけど、脚本のせいでなんとも微妙な仕上がりになってしまったように感じる。
続編の製作も予定されていたそうですが、『２』の興行成績が振るわなかったことからこのシリーズは打ち切りとなってしまいます。
二作ともけっして悪い作品ではないんだけど、思っていたほどには人気が出なかったよう。
ちなみにマーク・ウェブがこのあとに監督した『gifted/ギフテッド』は非常に良い作品なのでおすすめ。
キャプテン・アメリカ役のクリス・エヴァンス主演のヒューマンドラマです。
MCU版
『アメイジング』シリーズの失敗後、スパイダーマン作品の映画化の権利を持ってるソニーとマーベルスタジオが提携したことでMCU（マーベル・シネマティック・ユニバース）の世界にスパイダーマンが合流。単独作品も作られるようになりました。
三代目ピーター・パーカー役に抜擢されたのはトム・ホランド。
MCUらしいライトでコミカルな作風になっており、アベンジャーズと世界観を共有しているのでアイアンマンとかもガンガン出てくる。
あくまでアベンジャーズを前提とした作品なので、シリーズをすべて追っていないと100パーセント楽しむことができないのがネックではある。
『スパイダーマン：ホームカミング』
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』から派生したMCU初のスパイダーマン映画。
もう3回目の映画化なので「説明しなくてもわかるよね？」とばかりにスパイダーマン誕生のエピソードをバッサリ省いてしまうところが潔い。
本作のピーターは過去作と比べると良い意味で子どもっぽく、等身大の高校生感が出ているところがいい。そのおかげでトニー・スタークとの師弟関係にも説得力が増している。
そして本作の最大の見どころはマイケル・キートン演じるヴァルチャー。 他のMCU映画の悪役たちとは一味違った人間臭さに魅力を感じる。
『スパイダーマン：ファー・フロム・ホーム』
『アベンジャーズ/エンドゲーム』のその後の世界を描いた作品。
『エンドゲーム』のネタバレ全開なので前作からいきなり今作に飛ぶことはできないというのが悩ましい。
前作同様、本作もゲストキャラクターがすばらしい。ジェイク・ギレンホールのミステリオを見るためだけでもこの作品を見る価値はある。
そしてなによりMJが可愛い。これは本当にすごいことですよ。
トム・ホランドのスパイダーマンは個人的に一番好きだけど、このシリーズ自体が完全にアベンジャーズありきの映画なので作品単体で見たときの評価は難しい。
ソニーとマーベルスタジオが権利関係で揉めたことで一時はスパイダーマンがMCUからの離脱の危機に陥ったものの、その後無事戻ってくることになりました。嬉しい。
アニメ映画版
『スパイダーマン：スパイダーバース』
CV:悠木碧のグウェンちゃんとCV:高橋李依のペニーちゃんが萌え萌えなので絶対に見たほうがいいよ。
◯
今期アニメと『ベター・コール・ソウル』を見るのに忙しくてスパイダーマンのゲームやる時間あんまり取れないんだけど、合間合間にちょっとずつ進めていきたい。
『ベター・コール・ソウル』シーズン3まで見終わったけどめちゃめちゃ面白い。
ガスやサラマンカ・ファミリーが本格的に登場してますます盛り上がってきた。
がんばれば今週中に最新話まで追いつけそうだけどこれ以上ジミーが道を踏み外していくのを見るのちょっと怖い。
今期アニメでとくに楽しみにしてるのはプリンセスコネクトとかくしごとと悪役令嬢。
今後のソフィア・アスカルトちゃんの活躍に期待が高まる。
忘れるなピーター、大いなる萌えアニメには大いなるブヒが伴うんだ。
（おわり）
