はめふら見てたらハリーポッターの映画見たくなってきちゃった。
額の傷、魔法学園、魔法省、シリウスなどワクワクする単語がどんどん出てくるしそろそろディメンターが出てくるに違いない
— しあ (@123sheer) 2020年4月26日
リドルの日記も出てきましたね。
何を隠そうぼくは小さい頃からハリー・ポッターの小説の熱狂的なファンで、映画も金曜ロードショーで放送されるたび毎度毎度飽きずに見ているわけですが、続けて見たことは一度もなかったのでここ何日かで一気に全部見返しました。
せっかく見たからにはいつものように順位をつけたくなるのがオタクの性。
そしてハリーポッターの醍醐味といえば4つの寮による得点レース。
というわけで今回は勝手に4つの評価項目を設定し、総得点数によってシステマチックに順位を決めます。
●学校では評価されない4項目
【ストーリー】
原作とは切り離して、単体の映画作品としての面白さ・完成度を評価します。
【キャラクター】
劇中におけるキャラクターの描きかたやキャスティングを評価します。
【演出】
「魔法」をどれだけユニークかつ魅力的に表現できているかを評価します。
【原作との比較】
原作の要素や文脈をどれだけ映画に盛り込めているかを評価します。
この4項目にそれぞれ25点ずつ配点し、合計を100点とします。
また、これらに加えて【ヒロイン】の項目を設け、女の子の可愛いシーンがあれば若干の追加点を与えます。
ダンブルドアも土壇場でグリフィンドールに加点してたことですしね。
以上、100点満点+αで採点を行い、最終的な順位を決定します。
それでは公開順に見ていきましょう。なお、完全ネタバレありなのでご注意ください。
- ハリー・ポッターと賢者の石
- ハリー・ポッターと秘密の部屋
- ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
- ハリー・ポッターと炎のゴブレット
- ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
- ハリー・ポッターと謎のプリンス
- ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1
- ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2
ハリー・ポッターと賢者の石
「ハリー、お前さんは魔法使いだ」
全世界を熱狂させることになるシリーズの記念すべき第1作目。
監督は『ホーム・アローン』などで知られるクリス・コロンバス。
たくさんのエンタメ映画を手がけてきた監督だけあって、とにかくファンタジーとロマンの溢れる楽しい映画に仕上がっている。
【ストーリー】25点
主人公のハリーは観客と同じく魔法をまったく知らない普通の世界で育った少年であり、はじめて見る魔法の世界に対するワクワク感を一緒に共有できる構造になっているのが楽しい。
スネイプと見せかけてクィレルが黒幕だったというどんでん返しは当時も子供心になるほどと感心させられたが、あれだけ近くに『あの人』がいたのにダンブルドアはなぜ放置していたのか?という疑問は生じる。
というか、ハリーが行かなければ賢者の石の在り処すらわからないままだったよね。
個人的には魔法チェスの戦いが一番好き。おそらくシリーズ通してロンが活躍するほぼ唯一のシーンなので。
【キャラクター】20点
主役三人のあどけない演技が魅力的。当初はシリーズの途中でキャストを交代させていく予定だったそうだが、これだけ長期間に渡るシリーズを最後まで同じキャストで描ききったのは大変な偉業であると感じる。
児童書が原作の映画であるにもかかわらずイギリスを代表する名優たちが揃い踏みしており、ダンブルドアやスネイプ、マクゴナガルなどどのキャストもこれ以上ないハマり役である。
【演出】25点
ホグワーツ城の造形や内装については、どれひとつ取ってももはや文句のつけようもない。見ているだけで少年心をくすぐられる。
クィディッチもじつに見事に映像化されているが、視覚的にわかりやすくなったことでシーカーのワンマンゲーという欠陥競技っぷりが浮き彫りになっている。せめて150点のボーナスポイントは無くしませんか。
【原作との比較】25点
細かい部分は省略しつつ、ほぼ完璧に実写化されている。強いて言うならノーバートの引き渡しのくだりがオミットされた程度だが、全体をとおして過不足なく描かれている。
【ヒロイン】6,000,000点
ハーマイオニーちゃんはいつの時代も可愛い。
ハリー・ポッターと秘密の部屋
「秘密の部屋は開かれたり 継承者の敵よ 気をつけよ」
ホグワーツに新たな脅威が迫りくるシリーズ2作目。
監督は前作同様クリス・コロンバスが務めており、今作も同じようなファンタジックで楽しい魔法の世界を味わうことができる。ちなみに上映時間は161分でシリーズ最長。
【ストーリー】20点
学校の生徒が次々に襲われるというサスペンスチックな展開は王道ながら盛り上がる。
今作のハリーは自分とヴォルデモートに共通している部分があると知り思い悩むわけだが、最終的になにを選択するかが大事であるということを示す本作のテーマ性は好きだ。
ただ、そもそもハリーがスリザリンを拒んだのは、マルフォイ個人に対する印象が悪かったのとロンから「スリザリンには闇の魔法使いが多い」という話を聞かされていたためであり、自分で選んだというよりはバイアスによって選ばされたという印象が強い。
必ずしもスリザリンに入る=悪というわけではないはずなのだが、本作に限らず、このシリーズではスリザリンが最後まで典型的な悪役としてしか描かれないのがもったいないところだと思う。
【キャラクター】20点
ちょっとずつ成長しているハリー・ロン・ハーマイオニーのトリオが微笑ましい。
ドビーのキャラクターもインパクト抜群だが、やっぱりギルデロイ・ロックハートは憎めない。
【演出】25点
空飛ぶフォード・アングリアや秘密の部屋のバジリスクなど、相変わらずユニークな映像が多くて楽しい。
トム・リドルの日記の世界に入り込む描写はいかにもファンタジーという感じで面白い。
【原作再現度】25点
長く尺を取っているだけあって原作の要素は概ね網羅されているが、この辺りのラインが長さ的にも詰め込み度合い的にも限界なのだろうなという感じがする。
【ヒロイン】5,700,000点
相変わらずハーマイオニーが可愛いが、中盤で脱落してしまうので若干低め。
ポリジュース薬で猫に変身しちゃうシーンは一部の人に大人気。
ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
「いたずら完了!」
アズカバンから脱獄した凶悪犯シリウス・ブラックの魔の手が迫るシリーズ第3作目。
前2作を監督したクリス・コロンバスが降板したことで、『ゼロ・グラビティ』『ROMA/ローマ』のアルフォンソ・キュアロン監督にバトンタッチ。
キュアロン監督はこの一作しか監督していないのだが、コロンバスとはまったく違ったテイストに仕上がっており、シリーズ全体で見てもかなり異色な作品である。
【ストーリー】20点
本作の面白いところは、事件がひと段落してから再度シリウスの救出へと向かう二段構えの展開になっているところ。
原作を脚色して、タイムトラベルものならではの「後から繋がってくる」演出をいろいろと取り入れているのが面白い。(急に飛んできた石、狼の鳴き声、振り下ろされる斧など)
なお、逆転時計はあまりに便利すぎたためこの後の作品では二度と使われることはない。
【キャラクター】25点
なんといってもゲイリー・オールドマン演じるシリウス・ブラックの存在感は抜群。
さらに、今作からはハリーたちがカジュアルな私服を身に付けるようになっており、より身近で等身大の若者という印象が強まる。
また、リチャード・ハリスの死去により今作からはマイケル・ガンボンがダンブルドアを演じている。
ガンボンのダンブルドアは非常にエネルギッシュでいかめしい雰囲気があり、のちのちシリアスになっていく展開を思えばふさわしいキャスティングかもしれないが、ダンブルドアならではの穏やかさや茶目っ気を感じられないのが寂しいところである。
【演出】25点
原作の要素を独自のアイディアで大胆にアレンジして映像に落とし込んでいる。
先ほど挙げたタイムトラベルの描きかたもそのうちのひとつだが、とくにディメンターと"夜の騎士バス"の演出はユニークで面白い。
"忍びの地図"風に演出されたエンディングクレジットもお洒落。
【原作との比較】15点
このあたりから原作の密度が濃くなり、描写不足な部分が多くなってくる。
「秘密の守人」関連の設定がばっさりカットされていることから、シリウスとペティグリューの立場の入れ替わりが映画を見るだけではわかりづらくなっているのはすこし残念。
最後の「いたずら完了!」はルーピンが地図の作者であることを示す粋なシーンなのだが、映画だけでムーニー=ルーピンであることを察するのは難しいのではないか。
【ヒロイン】8,200,000点
ハーマイオニーちゃんの全盛期。子どもから大人への過渡期という感じがして非常に可愛い。ピンクのパーカーが好き。
ハリー・ポッターと炎のゴブレット
「父親の骨、知らぬ間に与えられん」
ハリーと『例のあの人』がついに対峙するシリーズ第4作目。
キュアロンに代わってメガホンを取るのはシリーズ初のイギリス人監督マイク・ニューウェル。最近の作品だと『ガーンジー島の読書会の秘密』などがある。
今作はシリーズがダーク・ファンタジーへと移行する上でのまさに橋渡し的な作品であり、セドリックの死と闇の帝王の復活をもって完全にシリアス路線を確立する。
【ストーリー】20点
三つの課題をひとつひとつクリアしていくというストーリーは単純にRPGゲームみたいで楽しい。
それにしてもアズカバンを密かに脱獄しダンブルドアを1年間騙しゴブレットに強力な呪いをかけて細工しハリーを優勝できるよう誘導しついでに父親を殺しつつ授業も完璧にやってのけるクラウチJr.の超人っぷりにビビる。自治会にも出てご近所づきあいもパーフェクトにこなしてそう。
【キャラクター】15点
他の魔法学校の生徒が登場するという極めて珍しい作品である。ダームストラングをいかつい男子校、ボーバトンを華やかな女子校として描いたのは視覚的にわかりやすくて良かった。(原作ではどちらも男女共学)
【演出】20点
「第三の課題」は原作だと様々なトラップや魔法動物が設置されているのだが、映画ではただ静かで不気味な迷路として描かれており、孤独や狂気を煽る演出になっているのが非常に巧い。迷路の入口が閉じたとたん賑やかな歓声や演奏がフッと聴こえなくなるのは映画ならではの怖さがある。
【原作との比較】15点
最低限のストーリーは抑えているが、バーティ・クラウチ関連の話が省略されてしまっているため、映画しか知らない人はクラウチJr.がどういう人物なのかよくわからないままエンディングを迎えてしまうのがすこし惜しい。
映像化してわかったけどトライウィザードトーナメントって最初の課題以外は観客からは何にも見えなくて全然面白くなさそう。
【ヒロイン】2,800,000点
第一の課題の前に不安になってハリーに抱きついちゃうハーマイオニーちゃん萌え。
原作だとクリスマス・パーティのシーンではじめてハーマイオニーが美人だと判明するのだが、エマ・ワトソンは最初から美人なのであまり衝撃はない。
フラー・デラクールの妹のガブリエルちゃんもっと出してほしい。
ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
「ぼくは嘘をついてはいけない」
闇の帝王が復活し、戦争の影が忍び寄るシリーズ第5作目。
四人目の監督となるのはおなじみデヴィッド・イェーツ。以降の作品は『ファンタビ』を含めすべてイェーツが手がけることになる。
【ストーリー】20点
原作はシリーズでもっとも分厚いが、映画は(前後編の「死の秘宝」を除けば)シリーズで一番短い。
余計なセンテンスは思いきって削ぎ落とし、"ダンブルドア軍団"のストーリーラインだけに焦点を絞ったのは良い判断だったと思う。
ハリーが思春期に突入したことに加えヴォルデモートの影響を受けて情緒不安定になっているため見てて疲れる展開が多いんだけど、映画は可能な限り面倒な部分を削ってくれているので比較的見やすい。
【キャラクター】15点
イメルダ・スタウントン演じるアンブリッジの鼻につく感じが見事。彼女が本性を表していくのに合わせて、ピンクの服装がどんどん毒々しい色に変わっていくのが注目ポイント。
ハリーの初恋の相手となるチョウ・チャンにあまり魅力を感じられないのは残念だが、足りない分をルーナ・ラブグッドがカバーしてくれている。
一瞬しか出てこないモブキャラだけど闇祓いのドーリッシュがちょっとヒュー・グラントっぽい顔してて好き。
【演出】15点
今作以降、魔法使い同士の戦いが銃撃戦のようなスタイルに変わるのが印象的。緊迫感を生む一方で、ファンタジックな雰囲気はすこし薄れてしまっている。
鬱屈とした展開が続くだけに、フレッドとジョージの花火騒ぎの爽快感が最高。このときBGMとして流れる"Fireworks"が非常にかっこいい。
【原作との比較】15点
神秘部の戦いは原作の描写ではよくわからないシーンが多かったため、それをうまく映像化してくれたのは嬉しい。
シリウスがハリーに向かって思わず「いいぞジェームズ!」と呼びかけるシーンは原作にはないが、映画のオリジナル演出では一番好きなセリフ。
【ヒロイン】3,700,000点
オタクの大好きなルーナ・ラブグッドが今作から登場。原作のイメージでは全然可愛いという印象がなかったので見た者に衝撃を与えた。キャラクターも良いが、セリフのひとつひとつも示唆に富んでいて面白い。
「だって、あんたひとりだけならそんなに強敵じゃないもン」
ハリー・ポッターと謎のプリンス
「セブルス、頼む」
ヴォルデモート卿の隠された秘密に迫るシリーズ第6作目。
ダンブルドアの死という極めて重大なターニングポイントになる話でもある。
ちなみに原作はシリーズでもベスト3に入るくらい好き。
【ストーリー】10点
154分と長尺のわりに説明不足な部分が多く、かなり消化不良感が残る。
6巻は基本的にヴォルデモートの過去を追うストーリーのため動きが少なく、実写映えしない展開が多いというのも原因かもしれない。(それを気にしてか、映画では原作にはない「隠れ穴」襲撃のシーンが追加されている)
スネイプの描写は全体的に良かったが、ラストに突然「私が半純血のプリンスだ」と言われても映画しか見ていない人にとってはなんのこっちゃとなりそうである。
【キャラクター】15点
これは原作側の問題でもあるのだが、恋愛描写が全般的にぎこちなく、見ていてなんだか気まずい気持ちになる。
ロンとラベンダーの絡みは見ていられないし、失礼ながらジニーにはメインヒロインを張るだけの説得力を感じられない。ハリーの女選びのセンスはプリンスの正体よりも謎。
一方で、ジム・ブロードベント演じるスラグホーンのキャラはかなり良かった。ハグリッドの小屋でリリーに貰った魚の話をするシーンはグッとくる。
【演出】10点
物足りない部分は多いが、スリザリンのロケットを破壊するために洞窟に乗り込むシークエンスはホラーテイストで良い感じ。水の中から突然手が伸びてくるシーンわかってるのに毎回ビクッとしちゃう。
セクタムセンプラの描写はもっとバイオレンスにしても良かったんじゃないかと思う。
フェリックス・フェリシスを飲んで異常なハイテンションになってるハリーはちょっと面白い。
【原作との比較】15点
細かい部分が省略になるのは仕方ないが、物語の鍵を握る分霊箱の説明が薄いのが気になる。
せめて「(七つの魂のうち一つは本体に残るので)分霊箱は全部で六個」「ホグワーツ創始者に縁のある品が関係している」ぐらいの情報は観客にも伝えてほしかった。
そういう重要な情報の代わりに「ぼく選ばれし者だもん!」「ドラゴンのタマタマ」みたいな寒いギャグを入れる必要は本当にあったのか、脚本家を問い詰めたい。
【ヒロイン】1,900,000点
ライオンの被り物をしてグリフィンドールの試合を応援してるルーナちゃんが可愛い。映画しか見てない人は彼女がレイブンクローだということを知らないのではないだろうか。
ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1
「わたしは終わるときに開く」
闇の帝王の力を打ち破るため、ハリーたちが最後の旅に出るシリーズ7作目。
シリーズでははじめての前後編の作品となる。
【ストーリー】15点
改めて思うのは、ハーマイオニーがいなかったらハリーもロンも半日ぐらいで捕まるか殺されてるだろうなということ。
ロンの途中離脱はロード・オブ・ザ・リング的な展開をやりたかったのだと思うが、『炎のゴブレット』と被ってるし唐突感が強い。
というかロンに良いところが無さすぎてJKローリングも映画スタッフもロンのこと嫌いなんじゃないかと邪推してしまう。
【キャラクター】10点
フラー、オリバンダー、グリップフック、バチルダ、グレゴロビッチなど原作読者ならよく知っているキャラクターたちがファンサービスとばかりに次々に登場するが、映画しか見てないとあまりピンと来なさそうなのが残念。ビルに至ってはここで初登場だし。
最期まで口を割らなかったスクリムジョールの男気を知ってほしい。
【演出】15点
はじめてマグルの世界が舞台になるので、逆に新鮮に感じられる。
突然襲ってくるデスイーターとの対決は普通にサスペンス映画みたいでスリリング。
"三兄弟の物語"をどのように描くかは悩みどころだったと思うが、こういう風に映像化するのかと感心させられた。
【原作との比較】20点
二本立てにしただけのことはあって、原作のストーリーラインをほぼ忠実になぞっている。
ところでロンがハリーたちと再合流できた理由がいまいちピンときてない。灯消しライターで吸い込んでいた光が元の場所に戻ったって意味だと思ってるんだけど、原作でも映画でもそうは言ってないよね。
【ヒロイン】2,500,000点
ハーマイオニーがベラトリックスに「拷問」されるシーンありますよね……あれ……初めて見た時……なんていうか……その…下品なんですが……フフ……
ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2
「私を…見てくれ…」
ハリー・ポッターが最終決戦に臨むシリーズ完結作。
続けて見てるとあの小さなハリーがここまで成長したのか…って感慨深くなる。
【ストーリー】20点
最終決戦だけあって、実写映えするバトル展開が多く盛り上がる。
死を覚悟してヴォルデモートに立ち向かう場面は非常にエモーショナル。
JKローリングは過去の設定をうまく引っ張ってきて繋げるのが上手だよね。長い年月の積み重ねが感じられる良いクライマックスだった。
19年後は原作どおりだからしかたないんだけどやっぱり微妙な違和感がある。
【キャラクター】20点
これまでのキャラが勢揃いしての全面戦争はやっぱり熱い。とくにスネイプvsマクゴナガルはもっと見たかった。
在庫処分よろしくレギュラーキャラが次々死んでいく展開は原作を読んでいる時もどうかと思ったが、今見てもいかがなものかと思う。あまりにあっけなく死んでいくので悲壮感も薄い。せめてフレッドは生かしといてやれよ…。
映画オリジナルだったシェーマスの爆発ネタが橋の爆破に繋がってくるのはちょっと好き。
【演出】25点
ハリーとヴォルデモートの最終決戦は原作と大きく異なる。原作では大勢の観衆に囲まれながらドラマチックに一騎打ちしていたところを、映画では敢えてふたりだけの孤独な対決として描いているのが面白い。
「終わらせようトム。始めたときと同じく、ふたりきりで」というハリーのセリフは、映画ならではの解釈という感じで非常に興味深かった。
そしてなにより、スネイプの記憶をたどる一連の描写は素晴らしい。シンプルなダイジェストながらスネイプの葛藤や本心をしっかり観客に想像させる演出になっており、間違いなく今作のベスト・シーンである。
【原作との比較】15点
アレンジを加えながらも、丁寧に原作どおりのストーリーラインをなぞっている。
一方で、「死の秘宝」に関するエピソードは完全に無視されている。ハリーのマントが"死の秘宝"であることや、ダンブルドアが"蘇りの石"に執着するあまり指輪の呪いを受けてしまったことなどはいっさい触れられていない。
杖の所有権を巡るくだりなど、映画だけ見ている人は「?」状態だろう。原作読んだ俺もよくわからん。
ネビルがルーナのことを好きというオリジナル設定が唐突に加えられた理由はまったく謎だが、おそらく製作スタッフの中にそういう派閥があったに違いない。ぼくは良いと思います。
【ヒロイン】4,600,000点
ベラトリックスの衣装着てるエマ・ワトソン見るとちょっとドキドキしちゃう。
呼び止める声を無視して分霊箱を探しに行こうとするハリーに対してルーナが「ハリー・ポッター!いま話を聞いて!」って声を張り上げるシーンが大好き。
でもやっぱり「この呪文一度使ってみたかったんですよ」ってウキウキしてるマクゴナガル先生がこの映画で一番可愛い。
◯
それでは最終的な順位を発表します。
1位 アズカバンの囚人 8,200,085点
2位 賢者の石 6,000,095点
3位 秘密の部屋 5,700,090点
4位 死の秘宝PART2 4,600,080点
5位 不死鳥の騎士団 3,700,060点
6位 炎のゴブレット 2,800,075点
7位 死の秘宝PART1 2,500,060点
8位 謎のプリンス 1,900,050点
勢いあまって興行収入みたいな桁数になってしまった。
原作の好きな順位とは全然違うのが面白い。
もちろん評価基準によって順位はまた変わってくると思います。
最後の最後でスリザリンの優勝を覆すダンブルドアなかなか良い性格してるよね。
◯
ちなみにハリーポッターはぼくが唯一Blu-rayを持っている映画でもある。
▲ハリー・ポッター コンプリート8-Filmコレクション
Amazonでセールのときに注文したら3900円で買えてお得だった。
8枚組だけどコンパクトで場所を取らないのがいい。ディスクのデザインもシンプルで好き。
▲唯一持ってるアニメの円盤
ハリーポッターぜひ原作も読んでもらいたいけど長くて大変だっていう人はアサシンズプライドを読んでもらえればだいたい同じ話なので大丈夫です。
(おわり)