MAKE ARCADIA GREAT AGAIN !!!!
というわけで前々からタイムラインで話題だった『いわかける! - Sport Climbing Girls -』やっと見始めました。
書きました。みんなも一緒に「君がそうならばそこをそうさせていただく」になりましょう。
— ぬんさく (@nun_tya_ku) 2020年11月6日
爽やかこってり系クライミングアニメ『いわかける!』をぜひ見てほしい - 海をただよう、コーカイ日誌https://t.co/h8HQCvjVtt
フォロワーのオススメアニメは見たほうがいいらしいよ。
なんと言っても冒頭からセンシティブな政治発言をしてしまったぐらい後藤菊子ちゃんが萌々すぎる。 セーラー服、良いね。
もちろん内容も良い。
ボルダリングのこと全然知らなかったけど、このあいだドキュメンタリー映画『フリーソロ』を見たばかりというのもあってかなり興味深くて楽しい。
Disney+なら『フリーソロ』が見放題!(宣伝)
この映画もまさにそういう話だったんだけど、クライミングは筋肉が物を言うパワー勝負ではなく「このルートではこっちに進んで、あそこに足をかけて、そっちで重心を支えて、君がそうならそこをそうさせていただく」といった緻密な戦略を積み立てていくスポーツというのが意外で面白い。
主人公がゲームの達人ゆえにオブザベが得意という設定もユニーク。
ところで今期話題になっているもうひとつのゲームの達人が主人公の作品は一体なんでしょう?
そう、『クイーンズ・ギャンビット』です!
10月23日からNetflixで配信が開始された全7話のリミテッド・シリーズ。
孤児院で育った孤独な少女がチェスの才能に目覚め、やがて世界を震撼せしめるに至るまでを描いたドラマです。
もともと前評判の高い作品でしたが、期待にたがわず面白いドラマでした。
というかさっき見終わったばかりなので急ピッチで書いてます今。
まず注目してほしいのがこのドラマの主演。
今ハリウッドでもっとも大野柚布子さんに吹替を担当してもらいたい女優と言われているアニャ・テイラー=ジョイが主人公エリザベスを演じています。
わにゃ・テイラー=ジョイ
— しあ (@123sheer) 2020年7月26日
アニャ・テイラー=ジョイといえばエマ・ワトソンやジュリア・ガーナー、シアーシャ・ローナンと並んで萌豚公認ハリウッド女優のひとり。(今ぼくが決めた)
そんな彼女を一躍有名にしたのが映画『スプリット』。
23の人格を持つ殺人鬼に誘拐される少女・ケイシーを演じたことで一躍有名になりました。
あにゃ…
内気で暗い雰囲気の女の子かと思いきや、異常者に誘拐されてもなお冷静さを保っており、一緒に捕まってる女の子が犯人に襲われそうになった時にお漏らしして相手を萎えさせるよう指示を出すなど危機的状況への対応力が異常に高くてかっこいい。一部の萌豚には通用しなさそうな戦術ですが…。
続編の『ミスター・ガラス』でふたたびケイシーを演じ、名優たちに負けない演技を披露しました。
それからゴシックホラー映画『ウィッチ』も有名。じつはこっちのほうが『スプリット』よりも先。
魔女の呪いによって狂気に呑み込まれていく家族を描いたこの作品で、徐々に狂っていくアニャちゃんの鬼気迫る演技を見ることができます。旅々、全部おまえのせいだぞ。
彼女の何が観客を惹きつけるのか。
その不思議な存在感もさることながら、見てのとおり眼力が半端ない。
目だけでいろんな感情を表現できるのがすごいなあと思う。ダニー先生が欲しがりそう。
全7話ですぐ見れちゃう作品なので説明するより見てもらったほうが早い。
そこで今回はこのドラマのわにゃイイね♪なポイントをふたつだけ紹介したいと思います。
1.ストーリーがわにゃイイね♪
本作ではエリザベスがチェスに出会う9歳から世界王者に挑戦する20代までの半生が描かれます。
交通事故で家族を失い、唯一生き残ったエリザベス・ハーマンは、抑圧的な孤児院で少女時代を過ごします。
その施設では子どもたちに精神安定剤を処方しており、なんとエリザベスは9歳にして薬物中毒に。
その一方、施設の雑用係シャイベルからチェスの手ほどきを受けたエリザベスはすぐにその非凡な才能を発揮し、シャイベルでは相手にならないほどの圧倒的な実力を身につけてきます。
ストーリーの前半では、男性優位のチェス界でエリザベスがメキメキと頭角を表し、全米の並み居る凄腕チェスプレイヤーたちをボコボコにしていくなろう小説みたいな展開を楽しむことができます。
そして後半では、成功とは裏腹に孤独に苛まれ、薬物やアルコールに依存することで心身ともにボロボロになっていくエリザベスの己との戦いが描かれていきます。
終盤はけっこう辛い展開が続くんだけど、最終話でこれまでのいろんな要素を一気に回収して大団円に向かっていく流れが爽快で気持ちよかった。
全7話をとおしてエリザベスという人物の内面に真摯に向き合っていく脚本が魅力的。
2.キャラクターがわにゃイイね♪
とにかく天才ゆえの苦悩を抱えた人間味溢れる主人公エリザベスが一番の魅力なんだけど、サイドキャラクターたちも個性的で面白い。
はじめは高校のチェスクラブの学生や州のグランドマスター相手に無双しまくるエリザベスですが、レーティングが上がるにつれてさらなる強敵が現れはじめます。
このライバルたちがまた「いわかける」に負けないくらい曲者揃いなんだけど、その中でもお気に入りのキャラは全米チャンピオンのベニー・ワッツ。
いい加減な性格に見えて天才エリザベスと互角に渡り合う実力者。
ハードボイルドな風体に反してやけに童顔なこの面持ち、なんか見覚えがあるなと思ってキャスト確認したらトーマス・ブロディ=サングスターでびっくり。
そう、ゲーム・オブ・スローンズのジョジェンです。少年みたいに見えるけどGoTの時点ですでに20代半ばなんだよね。
それからエリザベスの前に立ちはだかる最強の敵・ソ連代表の世界王者ボルゴフも寡黙でかっこいい。
天才的なセンスを持つものの精神的に不安定でブレやすいエリザベスとは対照的に、機械のような正確無比なプレーが持ち味。
また、個人主義のアメリカ人選手と異なり、ソ連の選手団はお互いに知恵を出し合い協力しながら攻めてくるので非常に相性が悪い。
そのほかにもエリザベスの師で気難しいシャイベルや悪友のジョリーン、賞金目当てにエリザベスを全米各地の大会へ連れまわす義母などライバル以外のキャラも普通な奴が誰ひとりいなくて見応えバッチリ。
3.関係ないけど可愛いからもう一回わにゃイイね♪
令和になっても潤ちゃんは可愛いね。
「ヒカルの碁」と一緒で、チェスのことなんにもわからなくてもちゃんと楽しめるようになってるのも良い。
男性優位の社会で戦う女性像とか米ソ冷戦の代理戦争としてのチェスといった政治的要素もあるにはあるんだけど、そこは物語の本質ではないんだろうなとこのドラマを見てて感じた。
あくまでもエリザベスという個人に焦点を絞り、欠けていた物を取り戻していくヒューマンドラマに終始していたのが個人的には好印象でした。
そんな『クイーンズ・ギャンビット』は現在Netflixで配信中。
秋アニメのお供にぜひチェックしてみてください。
ところで余談ですが、タイトルの「クイーンズ・ギャンビット」ってなんのことかわかりますか?
チェスのオープニングにおける定跡のひとつを表す言葉だそうです。
劇中でも説明がありますが、チェスでは第一手からの序盤のフェーズを「オープニング」と呼び、そこにはアレヒンやシシリアン・ディフェンス、ルイ・ロペスなど様々な戦略の型が存在します。
そのうちのひとつがクイーンズ・ギャンビットであり、エリザベスが対局時にしばしば使用する戦法でもあります。
序盤でポーンを1つ(時には複数)相手にわざと取らせる事により、他の面での優位を得る。ポーンの捨て方にも種類があり、それぞれ名前が付いている。定跡化したものをギャンビットと言い、その場で考えたものは通常ギャンビットとは呼ばない。
ポーンを取らせる事の代償は、大まかには以下のうちの1つまたは複数である。
ポーンを取らせる事により、そのファイル(列)がオープンとなるため、開放度が上がり、駒の効率が上がる。例:ルークが敵陣を直接睨む事ができる。
そのポーンを取った駒を自然に取り返しに行く事により、駒の素早く有利な展開を図る 。
相手の中央に近いポーンでより端に近いファイルの自分のポーンを取らせる事により、中央における勢力を相対的に強める。-Wikipediaより
「ど…どういう意味?」
「わかるわけないだろ」
というわけで最後に今期のお気に入りのオープニングを紹介してエンドゲームとします。
5位 君に会えた日(安達としまむら)
CMの「わたし先帰るね〜」「え〜〜!?」のあとの謎の無言の時間に毎回笑っちゃう。
4位 リテラチュア(魔女の旅々)
1フレーム毎に旅々ちゃんの顔良すぎ映像が流れてきて狂う。
3位 Sacred world(アサルトリリィ)
かろうじてLiSAの曲よりは聴き取れる。
2位 Broken Sky(無能なナナ)
ナナちゃんが180度回転するとこだけ何回も見ちゃう。
1位 Higher's High(しぐるり)
高く!飛べる!のたびに宮古、そんな顔しないでくれよって泣いてる。
◯
EDだと「灰色のサーガ」「Edel Lillie」「キミのとなりで」「あのね。」「NEO SKY, NEO MAP!」あたりが好き。
今期はパズルにチェスに麻雀と盤ゲームが盛り上がってることだしたまには姉弟子ちゃんのこと思い出してあげたい。
(おわり)