サラマンカは告らせたい

「楽しみに見ていたアニメの最終回にいきなり不細工が出てきた!」

「女の子同士でイチャイチャするアニメかと思ってたら男が割り込んできた!」

「なろう主人公がチート能力で粋がってる姿を見ていたら発疹の症状が出てきた!」

そんな経験はありませんか?

私はソウル・グッドマン、弁護士です。

お心当たりの方は和解金を受け取れる可能性があります!

ソウルに電話しよう! 

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というわけでとうとう『ベター・コール・ソウル』最新シーズンまで追いつきました。超がんばった。

 

もはや説明不要かと思いますが、『ベター・コール・ソウル』はアメリカで社会現象を巻き起こした人気ドラマ『ブレイキング・バッド』に登場する名物弁護士ソウル・グッドマンの過去を描いたスピンオフです。

劇中でのソウルのキャッチコピー"Better Call Saul!"(ソウルに電話しよう!)がそのままタイトルになっています。

 

4年くらい前、BrBa本編を見終えたあとにちょっぴりだけ齧ってそれっきりになっていたところ、 今回重い腰を上げてようやくリベンジ。

 

なにしろ前期アニメの内容すら一瞬で忘れる男なので本編の記憶はほとんど残っていませんでしたが、それでもめちゃめちゃ面白かったです。

もちろん本編ありきの作品ではあるのですが、自分の中ではBrBaよりもさらにヒットした作品でした。

今回はネタバレにならない程度にココが好き!というポイントをまとめてみました。

 

 

 

ジミー・マッギルは稼ぎたい

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引用元:https://www.amc.com/shows/better-call-saul/talk/2020/02/how-to-watch-better-call-saul-season-4

ネイルサロンに事務所を構える売れない弁護士ジミー・マッギル。彼がいかにしてアルバカーキの破滅フラグしかない悪徳弁護士ソウル・グッドマンへと転生してしまったのかという顛末を描くのがストーリーの大筋。

野心に燃えるジミーが徐々に道を踏み外しソウルになっていく過程がちょうどBrBaの主人公ウォルター・ホワイトと重なるのが面白い。

主人公の思考がだんだん視聴者と乖離して理解できなくなっていくあの不気味な感じがすごく懐かしく感じた。

ただ、ウォルターと違ってジミーはもともとコミカルでおしゃべりなキャラクターなのでBrBaほどには気負わず楽しく見られるのがいい。

そしてこのドラマの一番の見どころが、ジミーとその兄チャックとの関係性。一言ではとても表現できないこのふたりの微妙な間柄がものすごく興味深い。

あとジミーの恋人キム・ウェクスラーのキャラクターがまたよくできてるんですよね。

本編でスカイラーのあれやこれやを見てきただけに、理解力が高くてイライラさせられないヒロインのありがたみがよくわかる。いやスカイラーは可哀想な被害者なんだけどさ。

 

ガス・フリングは復讐したい

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引用元:https://www.amc.com/shows/better-call-saul/talk/2020/04/the-creators-on-how-the-crew-blew-up-a-los-pollos-hermanos

ウォルターの前に立ちはだかることになる最強の敵ガス・フリングも本作に登場します。

彼が登場したことでこのドラマがグッと『ブレイキング・バッド』っぽくなった。

最初本編に出てきた時は冷酷非道な奴だとしか思ってなかったけど、過去や人柄をいろいろ知ったあとだと全然違った印象に感じられるのがすごい。

本作ではメキシコ・カルテルとの関わりがさらに掘り下げられたことで、彼の考えや立場がより明確になって、一層味わい深いキャラクターになってきた。

そしてこのガスを振り回してたウォルターのトンデモっぷりに今更ながら感心する。

初登場時もバーンと現れるんじゃなく気付いたらいつの間にか背景にいるっていう地味な演出がガスらしくてよかった。

ゾンビランドサガ2期にもぜひ出演してほしい。

 

エルマントラウトは静かに暮らしたい

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引用元:https://www.amc.com/shows/better-call-saul/talk/2020/04/why-mike-ehrmantraut-is-the-baddest-motherfer-youll-ever-meet

BrBaではウォルターと時に協力し時に対立してきた冷血な始末屋マイク・エルマントラウト。本作では準主人公的な扱いで登場します。

もともとソウルと同じくらい好きなキャラだったけど、本編ではほとんど語られなかった彼の過去が描かれたことにより、さらに親しみが持てるようになっただけでなく、本編で見せていた行動原理にも説得力が生まれた。

表の世界で生きるジミーと裏の世界で生きるマイクのストーリーがちょっとずつ合流していき、気が付けば境目も曖昧になりズブズブになってしまっているのが恐ろしくも面白いところ。

駐車場の切符切ったり顔面ボコられたり車に残された謎の書き置きにビビったり会社の警備担当者にガチ説教してたりと今まで見たことのなかったマイクがいろいろ見られて嬉しい。

オタクはめちゃめちゃ強いけど孫娘には甘いおじいさんが大好き。

 

ラロ・サラマンカは告らせたい

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引用元:https://www.amc.com/shows/better-call-saul/talk/2020/04/better-call-saul-qa-tony-dalton-lalo-salamanca


海外ドラマといえば『プリズン・ブレイク』のティーバッグ、『ウォーキング・デッド』のニーガン、『ゲーム・オブ・スローンズ』のラムジーなどクレイジーな悪役がつきもの。

そんななか、『ベター・コール・ソウル』S4でついに登場したのがラロことエドゥアルドサラマンカ

メキシコ麻薬カルテルの幹部であるラロは、サラマンカファミリーの例に漏れず凶暴なうえに、ガスにも引けを取らないぐらい頭が切れるからタチが悪い。

S5Ep9でジミーに執拗に真実を告白させようとするシーンは恋愛頭脳戦も真っ青の緊迫感でめちゃめちゃ怖かった。

ガスともトゥコとも一味違うヒールっぷりにワクワクが止まらない。

BrBa本編でも「ラロの手下か!?」とソウルがビビりまくるシーンがあるので生死も含め今後の活躍が気になるところ。

 

 

(おまけ)

好きなサイドキャラクターたち

ハワード・ハムリン

お願いだからこれ以上いじめないであげてほしい。

ケトルマン夫妻

あのウザさがだんだんクセになってくる。

リッチ・シュワイカート

唯一まともな人という感じがしてホッとする。

映画学科の学生

しょっちゅう出てくるのにいまだに名前を知らない。

ヴェルナー・チーグラー

名前からして別の世界線ハイゼンベルクって感じで切ない。

野球カードおじさん

もう一回くらい出てきてほしい。

50%オフ!のジャンキー

あのスピード感に笑う。

ナチョ・バルガ

死亡フラグがすごい。BrBaで名前出てたから生き残る可能性もある。

 

続きが早く見たいというのはもちろんなんだけど、ブレイキング・バッドのほうも改めて見返したくなってきた。いま見たら絶対もっと楽しい。

単体で面白いだけでなく本編もより楽しませてくれるのがもっとも素晴らしいスピンオフの在り方だと思うので、そういう意味では最高の作品なんじゃないかと思う。

 

そして次シーズンで完結らしいので本編にどういう風に繋がっていくのか楽しみ。時系列的にジェシーなんかは違和感なく登場させられそうな感じなのでちょっぴり期待している。 ジーン・タカヴィクのその後も気になりますね。

AMCはこんな素晴らしいドラマを作れるんだからウォーキング・デッドのほうももうちょっとなんとかしてほしい。

 

 

本日の勝敗 

全員敗北(ウォルター・ホワイトに関わったため)

 

伊井野ミコちゃんがジミーに会ったら法は神聖なものです!あなたは本物の弁護士じゃありません!って突っかかっていきそう。そしてコロッと騙されそう。かわいい。

(おわり)