2020年映画まとめ【2月編】

『パラサイト』アカデミー作品賞受賞おめでとうございます。納得の名作でしたね。

でもアイリッシュマンもハイスクール・フリートも無冠だったのはちょっと残念。

というわけで2020年2月の映画も張り切っていきましょう。


 

 

 

 

ゴブリンスレイヤー GOBLIN'S CROWN』

厚着でもこもこしてる女神官ちゃん可愛い。

女神官ちゃんの圧倒的可愛さで名を馳せた名作アニメ・ゴブリンスレイヤーの劇場版。映画になってもいつもどおりのゴブリンスレイヤーで安心した。ちゃんと女の子も襲われます。

女神官ちゃんの可愛さは言わずもがななんだけど、この作品はゴブリンスレイヤーの仲間たちがみんなけっこう良いキャラしてるので誰が映っても見ていて楽しい。

なんか新キャラも出てたような気がするんだけど、女神官ちゃんの度を越したお嫁さん面のインパクトが強すぎて他のこと何も覚えてない。

杖で頑張ってゴブリンを殴ってる女神官ちゃんも奴隷扱いされてる女神官ちゃんも可愛かったけど、女神官ちゃんがいつの間にか戦闘もそこそここなせるようになってることに一抹の寂しさを感じる。もう一回ぐらい漏らしてもいいんですよ。

評価:7/10 

 

『グッドライアー 偽りのゲーム』(The Good Liar)

The Good Liar (Original Motion Picture Soundtrack)

The Good Liar (Original Motion Picture Soundtrack)

  • アーティスト:Carter Burwell
  • 出版社/メーカー: Watertower Music
  • 発売日: 2019/11/08
  • メディア: CD
 

出会いを求めて登録したマッチングサイトで知り合ったロイとベティ。ふたりは意気投合し親交を深めていくが、実はロイはベティの莫大な財産を狙う詐欺師だったーー。

ベテラン俳優ヘレン・ミレンイアン・マッケランによるシックで大人なサスペンス映画。

この手のサスペンス大好きなのでけっこう期待してたやつ。

前半は『ハウス・オブ・カード』を思わせるようなスリリングな演出に胸が踊ったんだけど、後半はちょっと雰囲気が変わってちょっとだけごちゃついたように感じた。

もちろんやりたいことはわかるんだけど、展開の運びかたが大味な感じで少し物足りなさは残る。

それでも名優ふたりの演技は見応えがあるし、キャラクターや雰囲気も良かったので最後まで飽きさせない魅力があった。予告編を気に入った人なら見て損はしない作品だと思う。

あとロイの相棒役で『ダウントン・アビー』のジム・カーターが出てて地味にテンション上がった。

インターネットでの出会いには気をつけようね。

評価:6/10 

 

ハスラーズ』(Hustlers)

リーマン・ショックの余波で困窮するニューヨークのストリッパーたちが、ウォール街で私腹を肥やす金融マンたちを相手に大金を巻き上げようと画策する実話。

いわばアダルト版『オーシャンズ8』。終始ハイテンションで楽しい作品だった。

社会的に弱い立場にある女性たちがエリート金融マンたちをやり込めるという話の筋はいかにもイマドキという感じだけど、キャラクターたちが個性的で人間性豊かなのでつい感情移入してしまう。

ユーモラスな展開の一方で、経済格差やリーマン・ショックのもたらした影響の大きさを考えると恐ろしさも感じる。この裏で世紀の空売りをしてた奴らがいるのかな。

タイトル『最強のふたり』でもよかったと思う。

本作でデスティニー役を演じたコンスタンス・ウー主演の『クレイジー・リッチ!』も笑えて心温まるコメディ映画なのでオススメ。

評価:6/10

 

『1917 命をかけた伝令』(1917)

1917

1917

  • アーティスト:Original Soundtrack
  • 出版社/メーカー: Sony Classical
  • 発売日: 2019/12/20
  • メディア: CD
 

全編をワンカット映像で繋いだ驚異の映像体験!

この作品の売りはなんと言ってもワンカットの長回し。戦争映画というジャンルとこの撮影技法はすごくマッチしていて、臨場感や没入感がすごい。

全編長回しの作品自体は、古いところではヒッチコックの『ロープ』だったり近年だとオスカーに輝いた『バードマン』だったりと前例は多いけれど、本作はこの手法が一番活きた作品だと思う。

もちろん実際にすべてをノーカットで撮影しているわけではなく、長回しのテイクを上手に繋いでいるんだけど、その繋ぎ目が注意して見てても全然わからないのが驚き。

ストーリー的には御都合主義な展開が多いところが少し気になったけど、やっぱり見どころは映像なので、その点で言えば唯一無二の素晴らしい作品だった。ロジャー・ディーキンスさん2度目のアカデミー撮影賞おめでとうございます。

要所要所でちょいちょい見たことある俳優が出てくるの面白い。

評価:8/10

 

『ミッドサマー』(Midsommar) 

Midsommar [Blu-ray]

Midsommar [Blu-ray]

  • 発売日: 2019/10/08
  • メディア: Blu-ray
 

夏至祭でハッピー!

北欧の人里離れた田舎町で伝統行事に参加した大学生たちが次々奇妙な目に遭っていくホラー映画。

怖いというよりはひたすら不気味だった。エログロナンセンスの塊みたいな作品。

ホラーの中でもぼくは特に突然の大音量でビックリ!っていうタイプの映画がめちゃめちゃ苦手なんだけど、本作は演出や雰囲気で恐怖感を作っていたのがよかった。カット割りや長回しの使いかたがいちいちイヤらしい感じで不安を煽る。『聖なる鹿殺し』見たときの理不尽な感覚を思い出した。

ホラー映画見るなら夜でしょって思ってレイトショーで見に行ったんだけど、この映画に関しては昼に見たほうが雰囲気出たかもしれない。

本作で主演を務めたフローレンス・ピューは来月公開の『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』でオスカーにもノミネートされていたので今後注目ですね。

どうでもいいけどアリ・アスターってアリア・スタークっぽいなってずっと思ってる。

 評価:7/10点

 

『スキャンダル』(Bombshell)

Bombshell (Original Music from the Motion Picture Soundtrack)

Bombshell (Original Music from the Motion Picture Soundtrack)

  • 発売日: 2019/12/13
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

テレビ業界の大物CEOによるセクシャル・ハラスメントに立ち向かう女性たちの姿を描く実話に基づいた物語。

ハーヴェイ・ワインスタインとか出てくるのかと思ったけど時期的にまだちょっと早かった。

テレビ風の演出とかいろいろ面白いポイントはあったんだけど、全体的に見ると山場があまりなくてイマイチ盛り上がりに欠ける作品だった。

メインの三人はそれぞれの立場からCEOのセクハラを告発しようと立ち上がるんだけど、それぞれのストーリーが独立していてあまり重なり合わないので、キャラクター像とか関係性を掴みきる前に映画が終わってしまったような感じがする。

とは言え、まさに今が旬なテーマの映画だし、登場人物たちにも華があるので見ていてけっして退屈というわけではなかった。あとで公式サイト見てみたけど役者がみんな本人とそっくりですごい。

シャーリーズ・セロンがトランプと対談してるシーン合成なんだろうけどなんか面白かった。

 評価:5/10点

 

『野性の呼び声』(The Call of the Wild)

野性の呼び声 (オリジナル・サウンドトラック)

野性の呼び声 (オリジナル・サウンドトラック)

  • 発売日: 2020/02/21
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

はるか北方の地ユーコンを目指して孤独な老人と一匹の犬が旅に出る。1903年に発表された同名の冒険小説が原作。

全然知らなかったんだけど、なんとこれが6回目の映画化らしい。

大自然の映像がものすごく美しくて、見ているだけでワクワクする作品だった。

てっきりハリソン・フォードが主人公なのかと思っていたけど、じつは主役は犬のバックのほう。

ハリソンとバックのロードムービー的な要素があるのは後半だけで、どちらかというと前半の郵便配達パートのほうがアドベンチャー要素が強くて映画的には盛り上がる。

でもハリソン・フォードが映ってる瞬間はやっぱり見入っちゃうし、一緒にいる時間は短くても彼とバックの間には絆を感じられてよかった。

良く言えばシンプル、悪く言えば平凡という感じなので、重厚なストーリーを期待して見にいくと肩透かしに感じちゃうかもしれないけど、雰囲気や映像がすごく良かったので個人的にはかなり満足だった。

劇中で何度か流れるテーマ曲がすげえカッコいい。

評価:7/10

 

『劇場版 SHIROBAKO

映画を作る映画は名作。

アニメ業界のロマンと世知辛い舞台裏を描いたことで大ヒットした『SHIROBAKO』の劇場版。

放送してたの2014年ってマジ? 可愛い女の子は覚えてたけど男はほとんど記憶になくてしばらく頭の整理に時間がかかってしまった。

面白いのは劇中の時間軸が現実とおおよそリンクしていることで、アニメ放送当時のアニメ業界の盛り上がりとのギャップに哀愁を感じる。

あとSHIROBAKOは劇中で作ってるアニメを言葉の上で説明するだけでなくて実際に映像を流してくれるところが度胸あって好き。一歩間違えると作品全体が台無しになってしまう難しい部分だと思うんだけど、おかげで物語に説得力が生まれている。

2時間という尺の中で、キャラクターに見せ場を与えつつしっかりドラマもあるお手本のような映画だった。

ひとつの関門をクリアしただけで一件落着ハッピーエンドとはならないところがなんともシビアなんだけど、だからこそその中で努力する人たちの姿って純粋にカッコいいなあと思う。

それはともかくアニメの女の子は働かないほうがいいよ。

評価:8/10 

 

 

 

あとはもちろんはいふり3回目も見ました。SHIROBAKOも実質はいふりだったのでもはや4回見たと言っても過言ではない。

4月にはプリンセス・プリンシパルもあるし今年はアニメ映画盛り上がってますね。

 

3月に見たい映画は、

 

『ジュディ 虹の彼方に』

『2分の1の魔法』

『ドクター・ドリトル』

ハーレイ・クインの華麗なる覚醒』

『ストーリー・オブ・マイ・ライフ』

 

あたり。

一番楽しみなのはストーリー・オブ・マイ・ライフ、次点でドクター・ドリトルかな。

ただ最近映画館も自粛ムードなので若干心配なところではある。

 

 

はぁ……安原絵麻ちゃん……。

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この明乃ともえかミッドサマーっぽい。 

 

(おわり)

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